こんにちは。今回は山形県遊佐町にある「小野曽神社」をご紹介します。
冒頭の写真、もしかしたらどこかでご覧になったことのある方もいらっしゃるかもしれません。
山形県の最北部、秋田県との県境に位置する遊佐(ゆざ)町。鳥海山の懐に抱かれながら西は日本海に面しており、県内でも指折りの豊かな水の恵みがあふれる町です。
「小野曽神社」があるのは町内の「吹浦小野曽」地区。
県道210号、通称「鳥海ブルーライン」を鳥海山方面へ登る途上にあります。
山間の集落の中にある神社のため、大きな目印などは特にありません。集落の中をゆっくりと車で走ると、
小さな看板が。
そこを左折すると、このような景色の道路に入ります。
進んでいくと、向かって左側に
突然、こんな風景が。ただならぬものを感じ、気持ちがはやります。
周囲に駐車場はありませんので、車は道の路肩に停める必要がありますが、通行の妨げや集落にお住まいの方の迷惑にならないよう、注意が必要です。
車を路肩に停めて、少しずつ社の方へと歩みを進めます。
にわかに現れた、この世ならぬような空気を纏う場所。息を呑むような光景に、静かに圧倒されていました。
林立する、厳粛さすら感じるような杉の参道。この境内を守っているようです。
事前に遊佐町に問い合わせたところ、小野曽地区で神社や周囲の管理を行っている、とのこと。集落に暮らす人々がこの場所を地域の神域として守り伝え続けていることがありありと分かりました。
鳥居へ。
一礼し、神域の中へと足を踏み入れます。
参拝したのち、社を写真に収めました。
そばには祠も。
奉られているのは神様なのか、仏様なのか、そのどちらでもあるもの、なのか。
それでも、古来、集落の生活の中でもたらされる恵みに感謝し、災いが鎮まるよう祈りを捧げてきた、静かで、それでいてどこまでも美しく力強い土着の信仰。そのありようを垣間見た時間でした。
突然でしたが、ありがとうございました。
またきっと伺います。一礼して、社をあとにします。聖から俗へ、人間の暮らしの方へと、参道を引き返していきました。
訪れていたのはほんの少しの時間でしたが、まるで自分が小さく生まれ変わったような、そんな感覚になれる場所でした。
あとがき
今回は遊佐町の「小野曽神社」をご紹介しました。
集落の風景の中に突然現れるそこは、まるで違う世界への入口のような場所でした。
この静けさと厳かさ、そして澄み渡るような空気に満ちたこの場所を、ここに住む人々自身が保ち、守り続けていることにも心を打たれました。
同時に、この美しさを住まう人のみならず、私たちのようにここを初めて訪れる人も含め、皆で守り続ける必要があるとも感じました。
ルートの検索や停車の仕方、車の乗り合わせなども含めて気をつけながら、暮らしている地域の方と一緒に、この神社を守っていきたいですね。
きっと言葉にならないような風景が、皆さまを迎えてくれるはずです。
名称 | 小野曽神社(おのそじんじゃ) |
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住所 | 〒999-8521 山形県飽海郡遊佐町吹浦小野曽230-2 |
交通手段 | JR吹浦駅から車で約6分 |
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