自然と遊ぶ

玉簾の滝(山形県酒田市)| 弘法大師(空海)が発見した山形県随一の高さを誇る滝

弘法大師(空海)が発見したといわれている玉簾の滝

新緑の6月。弘法大師(空海)が発見したといわれている玉簾の滝(たますだれのたき)を見に酒田市升田にやってきました。

玉簾の滝に向かいます

曇空から時折り太陽が覗き込む気持ちのいい初夏の日です。

玉簾の滝の説明

【滝と溶岩のおはなし】
滝の後ろに見える黒っぽい巨大な壁は、すべて海の底で冷えて固まった溶岩です。滝のまんなか辺りにはきれいな割れ目が縦に入っています。これは溶岩がゆっくり冷えて固まるときにできる割れ目で「摂理」といいます。ここで見られる「摂理」は柱の形をしていることから「柱状摂理」といいます。

豊かな水を育む鳥海山麓にはたくさんの滝がありますが、そのなりたちは固い溶岩と深い関係があります。
引用:看板

玉簾の滝に向かう入り口

玉簾の滝はここから10分ほど歩いて行きます。朝早かったこともあり人が少なく、小鳥や虫の声が聞こえる静けさが気持ちを高揚させてくれます。

【目洗い石】
御獄神社に向かう参道にあります。苔むした巨岩で、注連縄を張っています。岩の天辺に15cm × 5cmで深さ2cm位のくぼみがあり、そこに湧き出る水で洗うと、目の病が治ったと言われています。
引用:看板

目洗い石には苔が生い茂っています

目洗い石は大きく、苔が生い茂っています。この姿は神々しく、まるでジブリ作品の世界にいるかのようです。

目洗い石には小銭が置いてありました

お金がお供えされていました。
誰がはじめたのでしょうか。旅人のいろんな想いを抱えてくれているんだなと思いました。

玉簾の滝に向かう途中は木々がたくさんあります。
苔が生い茂った石橋
透き通った水
このあたりにはイワナの産卵場があるようです

水が澄んでいてとてもきれいです。このあたりにはイワナの産卵場があるようです。

もう少しで玉簾の滝に到着します。

玉簾の滝の由来

【玉簾の滝の由来】
平安時代初期大同三年(八0八)第五十一代平城天皇の御代弘法大師(空海上人)が、神のお告げによって大聖不動明王の鎮座する霊地を求めて日向川をさかのぼり発見したと言い伝えられている。昔は、白糸の滝ともよばれていた。滝の中腹の神座に、大聖不道明王の石像がありその前を流れ落ちる水が、玉の簾の様であったことから名付けられたと、言い伝えられている。

高さ約六十三メートル巾約五メートルの清冽な水が、断崖絶壁から直下し、玉と砕ける水しぶきが、陽光に映えた珠玉雲霧のうように飛散する様は名瀑玉簾そのものであり、この直瀑の高さは県内随一と言われている。春は新緑、夏は青葉と冷涼、秋の紅葉、冬は氷瀑となり、四季を通じて周囲の景観と見事な調和を見せ、玉簾の滝の森厳壮麗さは、県内は勿論全国に知られるところとなる。
引用:看板

玉簾の滝の手前には「御獄神社」があります。高くそびえ立つ杉に囲まれていて神秘的な神社です。

御獄神社の鳥居
御獄神社の説明

【御獄神社 創建】
千百余年前平安時代大同三年(八0八)戊子三月二十八日弘法大師(空海上人)の開基と言い伝えられている。現在の社殿は、大正六年五月、皇太神社・三上神社・白山神社・山神社を合祀して再建された。周囲の杉木立の樹齢は約八百年位と推測されている。
引用:看板

ついに玉簾の滝に到着しました。

玉簾の滝に到着
玉簾の滝は約63メートルの高さから勢いよく水が流れています。

圧巻の迫力です。約63メートルの高さから勢いよく流れる水は力強く生き生きとしています。新緑と合わさり自然の雄大さを感じることができました。

空海も同じ景色をみて、感動したのでしょうか。1200年もの年月を考えながら力強く流れている滝をみると、自分が抱えている悩みなんかちっぽけに思えました。

自然の神秘を感じます。
滝の撮影中、ちょうど太陽が出てきました。

滝の撮影中、ちょうど太陽が出てきました。
綺麗に撮ってね。と滝から言われているようです。

玉簾の滝から流れてきた水
冷たく透き通っています

滝から流れてきた水は冷たく透き通っています。これまで何百年・何千年もの間、幾人の旅人に潤いと冷涼を与えてくれていたのでしょう。

もちろん人間だけではなく、全ての生き物にとっても大切な滝です。先人達が守ってきてくれたこの自然をこれからも守っていかないとと強く感じました。

玉簾の滝とLAFRAN編集部

 

あとがき

県内随一の高さである玉簾の滝は、とても力強く雄大で、自分なんてちっぽけな存在だなと考えさせられるぐらい魅力的でした。

今回は6月に撮影をしましたが、秋は紅葉・冬は氷瀑と違う顔が見れるので季節ごとに訪れるのも良いと思います。

またあまり知られていないですが山形は日本一滝が多いです。他にも有名な滝がありますので、ぜひチェックしてみてください。

最後に、
LAFRAN読者の皆さまは分かっていると思いますが、訪れる際はみんなでこの自然を守っていくいう意識もカバンに入れていきましょうね。

それでは鳥海山を横目に帰路につきます。

鳥海山と青空

 

名称 玉簾の滝(たますだれのたき)
住所 山形県酒田市升田52−1
交通手段 酒田駅から車で約31分
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