山形と暮らす

kegoya [けごや](山形県小国町)| 山の資源を活かし、山の恵みで編み出す「かご細工」のアトリエ

こんにちは。今回は山形県小国町にある、まるでアトリエそのものが作品のようなkegoya(けごや)さんの魅力をご紹介します。

主に農家が設ける納屋、作業小屋である「木小屋(けごや)」を2016年に改装したkegoyaさん。小国町の山々から採れるあけびやくるみで編む「かご」や「かご細工」の作業場を兼ねており、時期に応じて作品の展示やワークショップを行っています。

kegoyaの外観

豊かな自然に囲まれた2階建てのアトリエ

雪深い小国町で雪の重みや強風に耐えられるように太い梁(はり)が施されています。素朴な木の色が並び、紅葉と重なる赤い屋根のアトリエは風景に馴染んでいました。

編み込みが施されたお店の看板。自然と伸びた葉の陰が揺れる様子にときめきました。

駐車場はアトリエの正面にあります。3~4台ほど駐車可能です。

kegoyaの内観

入口

kegoyaさんが栽培された「紅花ドライフラワー」がお出迎え。無農薬で育てられた紅花は橙色の色味が鮮やかで美しいです。

ワクワクするアトリエ内の雰囲気を察知しつつ、靴をスリッパに履き替え、中に入ります。

アトリエ1階

奥にいらっしゃるのが、かご作家の熊谷茜(くまがい あかね)さん。

アトリエの中では、熊谷さんの創造力や世界観を肌に感じ、屋内にいながらも自然の中で過ごしているような心地良さを感じました。

アトリエ2階

2階には主にサンプルや実際に販売している商品が並んでいました。程よく照らされた作品の数々に目が奪われます。kegoyaさんのかご作品はもちろん、他の作家さんの器やアクセサリーなども購入可能です。

お庭

アトリエの裏側には、魅力的なお庭があります。冬が明けてから、熊谷さんご家族の皆さんで作られた素敵なお庭です。

毎年、何らかが新築されるそうで、子供たちが元気いっぱいに遊んでいる様子にワクワクしました。

お庭にある席でコーヒーをいただきました。カップホルダーは、あけびのつるで編まれた通称「あけびホルダー」手に持つと、ほっとするアイテムです。澄んだ空気の中、いただいた珈琲に心が落ち着きました。

kegoyaの作品

アトリエの所々に可愛らしいかご細工の作品がありました。

太さや長さがばらばらのつるを編み込み、インテリアの一部にする技術は職人技だと感じました。日常に溶け込む素敵な作品にほっこりします。

絶賛編み込み中のかごもチラリ。過去最大に大きなかご作りに挑戦しているそうで、一本一本それぞれ個性のある「つる」からひとつの作品を完成させる過程が非常に細やかで驚きました。

通常は展示されている分のみの販売となりますが、一部サンプルのかご作品のご用意もあり、実際に手に取りじっくりと好みの作品を選ぶことが可能です。

オーダーも承っているそうで、ご希望の方はインスタグラムのDMまたはメールにてkegoyaさんにお問い合わせください。

kegoyaのオープンデー

心地の良い季節(6月〜11月)に月2日のみ一般開放されるオープンデー。実際に、かごの販売やオーダーサンプルを拝見できるチャンスです。

また、kegoyaさんの小麦粉を用いたお菓子などのご用意があります。今回は2022年11月4日・5日に開催されたオープンデーに伺いました。

小国町のおやつ屋さん「Naëbaco(なえばこ)」さん

小国町のスパイス料理や珈琲のお店「スパイスまみれ」さん

小国町のお店を中心に、様々なお店がkegoyaさんに集まり、皆で団欒の時を過ごします。

選んだお菓子とドリンクで一息。今回も「あけびホルダー」が登場し、少し肌寒い日の中でも、そっと温もりが感じられるようでした。

温かい珈琲とミルクセーキは、お菓子との相性もバッチリで、友人と和やかな時間を過ごすことができました。

オープンデーの内容は開催日によって様々で、飲食店の出店の他にも、お料理教室やワークショップ、直接kegoyaさんの作品に触れ、購入することも可能です。

kegoyaさんでしか味わうことができないファンタジーな世界観。ぜひオープンデーに足を運び、この世界観に触れてほしいと願うほど素敵な場所です。

オープンデーの情報はkegoyaさんのインスタグラムにて随時ご確認ください。

kegoyaさんのインスタグラムはこちら

まとめ

今回は、小国町の山々の素材を活かしたかご細工のアトリエ「kegoya(けごや)」さんをご紹介しました。

情緒溢れる雰囲気のアトリエは、まるで絵本の世界に紛れ込んだような不思議な感覚に包まれるほど。

山の恵み(素材)を上手に利用することは、「山の手入れ」にもなるそうです。昔の人々が山の豊かさを守り、生活の中に取り入れてきたように、現代を生きる私たちの暮らしの中にkegoyaさんが編み出す作品を組み込むことで、代々守られてきたかけがえのない自然の豊かさに気づくきっかけとなる気がしました。

ぜひ、幻想的なかごの旅へ出かけましょう。

 

店名 kegoya(けごや)
住所 〒999-1322 山形県西置賜郡小国町伊佐領318-18
交通手段 伊佐領駅から車で約1分
営業時間 kegoyaさんのインスタグラムにて随時ご確認ください。
Webサイト http://kegoya.me/
公式インスタグラム https://www.instagram.com/kegoya_basketry
備考 ・駐車スペース 3台 (近くに停めることも可能ですのでお声おかけください。)
・open dayは材料状況、制作状況などにより、変更になる場合がございます。お手数ですが、お出かけ前にインスタグラムでご確認ください。
・かごは展示販売分のみとなりますが、一部サンプルもご用意していますので、オーダーなどもお受けしています。

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